2019年5月31日に総務省より、「ICTグローバル戦略」が公表されました。
その中の一つに、「3.AI/IoT利活用戦略」という項目があります。
現在でも、iOS端末に搭載されているAIアシスタントの「Siri」や、話しかけて家電を操作する「スマートスピーカー」が一般に販売されています。
AIやIoTといった用語も浸透してきていますが、今後も一層の技術進歩が進みそうです。
それに伴い、人工知能を利用した「AI占い師」の誕生も夢ではなくなってきています。
AI占い師は人間の占い師と根本的に異なる
占いと言えば「命・卜・相」が基本です。
生年月日から占う「命占」。
カードなど偶然性から占う「卜占」。
手相など「モノの形」から占う「相占」。
しかし、AIの占い師はこれらとは全く違うものになると予想されます。
AI占い師の鑑定は、「ビッグデータ」を元にしたものになるでしょう。
※ビッグデータ:
「一般的なデータ管理・処理ソフトウエアで扱うことが困難なほど巨大で複雑なデータの集合のこと」
ビッグデータにより何千何万といった比ではない数、多種多様なデータを元に、AIによる学習、そして自然言語処理により人間と対話しているのと変わらないやり取りなどが実現されると思われます。
プラスして、歩数・カロリ・心拍といったデータを取得管理できるスマートウォッチのデータを組み合わせると、よりパーソナルな結果を出すことも可能になるかもしれません。
人間の占い師が生涯かけて占ったとしても、数としては数千人程度でしょう。
しかし、AI占い師は「同時に」数千人を占うことができ、その内容が常に蓄積・アップデートされます。
人間の占い師ができないことも、AI占い師はできるようになるでしょう。
MicrosoftのAI占い師「りんな」
そして既に、占いへのAIの活用は始まっています。
日本Microsoftが開発したAI「りんな」というサービスがあります。
「りんな」は2015年8月にリリースされた、LINEで利用できる女子高生AI(人工知能)です。
実際に使っていただくと分かるのですが、人間とやり取りしているかのような自然な会話が可能です。
その中で、「占い」もできます。
フリートーク形式で、人間の占い師に話しかけるような感じでメッセージを送ると、いくつかヒアリングされ、最後に結果を伝えられるなど、人間(占い師)へ相談しているのと変わらないようなやり取りができるのです。
(精度はいまいちのようですが(笑))
今は「女子高生AI」の中の一コンテンツとしての占いですが、本業(?)の「AI占い師」が誕生する日も、遠くないかもしれません。
人間の占い師の需要はなくならない
と、ここまで書くと、
「人間の占い師は、AI占い師に淘汰されるのでは?」
と考えてしまうかもしれません。
しかし個人的には、そのレベルに達することは(少なくともしばらくは)難しいと考えています。
人の生い立ち、経験、環境、考え方。
無数のバックボーンと選択肢がある「人間」の悩みについて。
気持ちを汲み取り、オーダーメイドできるのは、人間がAIを凌駕できる得意分野と言えるからです。
むしろ、占い師の側もAIを活用して鑑定の精度を上げる、という共存を目指すべきかな、と思っています。
どのような変化が訪れるのか、これからの技術の進歩が楽しみですね^^
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